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創作実績
数年前から、いつかは挑戦してみたいと思っていたことがあった。
幼児期から長年続けてきた油絵の絵の具を菓子の材料に変えて描きたいと思っていた。
しかし、なかなか実現することはなく過ぎたが、ちょうど2018年の1月ころ
ご存知『芸能人格付けチェック』からシャガールの絵の偽物を作ってもらえないかとのご依頼。あれだけ視聴率の高い番組であるのに全く見たことが無く、意味が分からなかったが、
絵を描ける!という事に舞い上がってしまい、すんなり引き受けてしまった。
それがこの作品。お菓子を作品と呼ぶことが何より嫌いなはずなのに、これは作品としか言いようがない。キャンバス自体は本物ではあるが、絵の具についてはみずあめを使用した。いつも使っている食用の着色料だけでは色の深みが出ず、海外から日本では販売認可が下りていない食紅を使用した。完成するまでにはいろいろとトラブルもあり始めての挑戦で大変だったが、何とか完成させ1か月ほどの製作期間で、自ら収録スタジオまで持って行った。その際に最大の事件が起きた。運ぶ車の中で固定してあった後部座席がはずれ、絵の上に落下!固く固まったガラスのような飴が割れた・・・。
万事休すかと思いきや、トラブルを予期していたかのように材料を積んでいて、東京についてから2時間で修復。何とか収録には間に合ったものの、当日使った作品はまだ固まっていない描きたての部分有りのもの。甘いにおいはそのせいであったんだと思う。
2度目の依頼は同年秋に来た。それが盆栽だ。盆栽を作るという事は工芸菓子を作るという事。アンチ工芸菓子を詠ってきた自分にとって、これは受けられないし、作ったことが無いから作り方だってわからない。しかい、ディレクターに懇願され結局受ける事になる。
和の工芸菓子は雲平と餡平という種類の物の組み立てで作ることが多い。意地でもそれらを使わずに作ろうと思い周囲の協力もあり製作を始めた。そしたら意外に出来た・・・(*_*)
今でも遠くから見に来られたり話題にしていただくことも多いこの作品がこれです。
3度目は翌年春 今度は何を作るかというところから始まり相談の上、壺を作ることになった。それも名古屋の七宝焼き。これについては正直シャガールを描いた実績があったので容易いと思ったのが大間違いで、形を作って絵を描くところまでは全くスムーズに進んだ。その後の仕上げが問題だった。七宝焼きの輝きをどう出すか???何度も七宝焼き会館に出向き観察しながらなんとか近いものは出たが、正直納得のいく仕上がりにはならなかった。
それがこちらの作品です。
実はこれ艶を出す前の写真で、なぜか艶を出してからの写真が見当たらない・・・
そしてコロナ禍となり、しばらく依頼が無かったところ、2022年秋の兜につながる。
今回も工芸の部類に入る製作で、盆栽と同じく一般的な工芸菓子素材を一切使わず行った。4度目にはなるが今回が一番苦戦したかもしれない。実はこの写真も実際に収録時に使ったものではなく、撮影後のトラブルでかなり作り直した経緯がある。落下して破損したからだ。そのせいもあってよりよく見せるために実物からアレンジすることになった。鍬形(くわがた)・吹返し・錣(しころ)・眉庇(まびさし)部分をほぼやり直した。
見せていただいた本物とは少々違うデザインに作り替えた。
それが上の写真。現在2022年4月にオープンした新店舗(中川富田店)に展示してあります。
2023年はストラディバリウス
実際に数億円もするものを日本バイオリンまで見に行き製作。こちらについてはもともとギターを作るつもりで、弦を食品で作る方法を1年がかりで研究を重ねていたので、一番のポイントは解決しておりスムーズにいくはずであった…
しかし、毎年の事だがそんなに甘くはない。
数億円もする歴史あるバイオリンには独特なフォルムと輝きがあり、それを再現するのにかなりの時間を要した。本来のヴァイオリンを作る際の磨きと同じ要領で、収録本番寸前まで磨いていた。結果、僕的には満足のいく仕上がりにはなったが、出来ればギターを作りたかった。いつか挑戦してみたいものだ。
そして2024年 6回目の製作であった。
ルーブル美術館にも作品を展示する九谷焼の巨匠がデザインした江田時代発祥の金沢和傘。
以前シャガールを描いた際は水飴で書いた。今度は金箔と銀箔で描くことになる。もちろん初めてのチャレンジではあるが、絵を描くことについては大して不安は無かった。それが甘かった・・・
その前に傘部分でかなりの時間を要した。和紙の質感を食品で出すことについては、以前『名古屋モーターショー』で松井珠理奈さんの等身大フィギアを製作した際に、着物の部分に使えないかと研究したことがあった。結局その制作では使わなかったが、イメージは出来ており、たたき台としては上々であった。欧州のシュガークラフト界では定番の馬鈴薯澱粉を材料としたシートにゼラチン質の液体を塗り布のギャザーを作る材料ではあるが、そこに紙の質感を出すために食物繊維を含ませてみた。とてもリアルとまでは言えないがそれなりには出来たと思う。ただ澱粉なので水を使えない為、食物繊維や色素になる竹炭をしみこませるには、技術と知識が必要で何度も張り直し、それだけで1か月かかってしまった💦 収録日が押し迫る中ようやくお絵かき。これもやはり水が使えないためアルコールで高価な金や銀をとき、描き始めたが又ここでも壁がぶち当たる。乾いたら金や銀は粘着力が無い為、散ってしまった。悩んだ末活躍したのが、いつも私が創作和菓子ケーキを作る際に使う材料であった。
かんそして2024年 6回目の製作であった。ルーブル美術館にも作品を展示する九谷焼の巨匠がデザインした江田時代発祥の金沢和傘。以前同番組で、シャガールを描いた際は水飴で書いた。今度は金箔と銀箔で描くことになる。もちろん初めてのチャレンジではあるが、絵を描くことについては大して不安は無かった。それが甘かった・・・
その前に傘部分でかなりの時間を要した。和紙の質感を食品で出すことについては、以前『名古屋モーターショー』で松井珠理奈さんの等身大フィギアを製作した際に、着物の部分に使えないかと研究したことがあった。結局その制作では使わなかったが、イメージは出来ており、たたき台としては上々であった。欧州のシュガークラフト界では定番の馬鈴薯澱粉を材料としたシートにゼラチン質の液体を塗り布のギャザーを作る材料ではあるが、そこに紙の質感を出すために食物繊維を含ませてみた。とてもリアルとまでは言えないがそれなりには出来たと思う。ただ澱粉なので水を使えない為、食物繊維や色素になる竹炭をしみこませるには、技術と知識が必要で何度も張り直し、それだけで1か月かかってしまった💦 収録日が押し迫る中ようやくお絵かき。これもやはり水が使えないためアルコールで高価な金や銀をとき、描き始めたが又ここでも壁がぶち当たる。乾いたら金や銀は粘着力が無い為、散ってしまった。悩んだ末活躍したのが、いつも私が生菓子で創作和菓子ケーキを作る際に必ず使う材料であった。
この番組は私に多くのチャレンジをさせて下さりとても感謝しております。