安納芋すいーとどら
秋になると、菓子屋はこぞって栗やイモ、柿を使ったものを店頭に並べる。
もちろん当店も同じ。
しかし!
当店は普通のお菓子を作ってもお客様は納得していただけない?
今回の菓子を作るきっかけになったのは
2017年の夏、愛知県立中川商業高校の生徒さんたちの発想からだった。
『サツマイモと林檎のあんこをどら焼きにしてほしい。』
ただのサツマイモのどら焼きなら全国のお菓子屋さんを探せば珍しいものでない。
そして、サツマイモと林檎のコラボも洋菓子の世界ではよくあるパターン。しかし意外にも和菓子の中ではサツマイモと林檎の組み合わせは珍しかった。
そこからサツマイモの選択と、どうやって林檎を組み合わせるかのイメージ作りが始まった。スイートポテトのような乳成分やバターなどをたっ
ぷり使って洋菓子風のどら焼きにするのはたやすいが、今回は和菓子どら焼きにこだわり洋の材料は一切使いたくなかった。
何度試作を繰り返したことだろう。油を使わずにクリーミーで食べやすい芋のあんこを作るポイントは砂糖と寒天。
芋の甘さを強調したかったので、できる限り砂糖は減らしたい。寒天も水分を保つには重要だが普通の寒天ではイメージと合わない。
久々に頭をひねりましたね。一番時間がかかったのが芋との出会いでした。
『安納芋』
種子島産の安納紅、粘りと甘さは一級品ですね。2018年は産地限定のみですが、2019年までには指定農家さんを決める予定です。
安納芋の甘さが砂糖を極限まで抑えることができ、風味豊かで低カロリーのあんこが炊けました。
林檎もあんこに混ぜるのではなく、食感の違いを口の中で感じてほしかったので挟むようにたっぷりと入れました。
私の新商品開発に欠かせないものはキャラクターづくり!
販促にはもちろん使用しますが、それよりも菓子つくりに入る前のイメージ作りに大いに役立つのです。
実は菓子ができる喜びよりも、キャラクターが完成する喜びの方が断然大きいのですが・・・?
キャラクターもお菓子と一緒に成長できるよう、この秋一押しで美味しい『安納芋すいーとどら』
作りますね! 是非是非ご賞味ください。